S2000 試乗記録

人生で初めて乗ったホンダ車がまさかのS2000。往復カブだったので一日ホンダ三昧だった。 いやぁもうとにかくやべえ車。乗り出しから2時間くらいひとりでやべえやべえと言い続けてました。こんな市販車が国産で存在するのかという感慨でいっぱい。なぜ2万台しか売れなかったし。

良かったところ

基本的にすべて。というと説明にならないので逐一書き上げちゃいましょう。機敏でダイレクトなのにしっとり感がすごい。ブン回せるのに乗り味高級。

• ボディがめちゃくちゃしっかりしてる。
• サス割と固いと思うのだが不快感が全くない。跳ねずに張り付いてくれる。
• ステアが軽すぎず重すぎず絶妙。高速でもちゃんと操作できる。
• シフト固めというか重め、しかしショートストロークで位置もわかりやすい。Rは押し込んでからという安全装置も、飛ばしてるときの余計な気遣いを回避できてナイス。
• 1.2トンと全体的に少し重量があるので動きに落ち着きがある。低速でも高速でも安定感凄い。
• 電動幌開閉最高。というかこの性能でオープンにできるというのがすごい。
• VTEC！VTEC最高！（街中ではうるさいのでやめようね）幌空けて回すともう凄すぎて意味不明状態。どこだここはサーキットか。
• 車高低いけど意外と乗り降りしやすい。
• シートベルトが座席連動型なので使いやすい。
• 座席のおさまりもとてもよい。形状に変なところが全くない。
• スイッチ類の場所とか硬さとかホントにちょうどいい感じになってる。こういうちょっとしたところの設定が高級感とスポーツを両立させている。エアコンとかも普通じゃない形状のスイッチなんだけど、見てすぐにどうすればいいかわかる。
• 加減速とかコーナリングとかいろいろポイントあるけど、すべてにおいて超高次元なのであえて書きだす気が起きない。いついかなる状況でも完全に思った通りに動く。

車種固有の問題

基本的にほぼ文句ない。以下あえて書き出すならといった感じ。

• トランク以外に何も置けないのが不便かな。グローブボックスもない。
• あとセンタークラスタに飲み物を置くとシフト操作の邪魔になるので、低めの缶とかしか無理。
• メーターの見た目はちょっと寂しいかも。これはもうちょい何とかなったのでは…デジタルなのはエンジンのレスがアナログではついていけない俊敏さなので仕方ない。
• ドライブトレーンの配置の都合と思うけど、ペダルが全体的にちょっと右寄り。
• 鼻がかなり長く、相対的に座席位置がかなり後ろなので慣れるまできれいに駐車しにくい。
• ドアウインドウの枠が普通の車よりかなり高く、開けた状態でも肘をかけられない。おそらく剛性確保のため。
• シート形状に不満はないが少し熱が溜まるので腰のあたりに風が通る工夫が欲しい。
• 高回転型エンジンなのでミーティングポイントが違うっぽく、最後までちょっとよくわからなかった。もっと回したところのほうが楽だったのかも。でもうるさいもんなあ。

個体固有の問題

• 29万キロﾊﾟｲｾﾝちぃーっす！
• 一度開けたボンネットを閉めるのにコツがいる。
• 幌の骨の部分に巻き付いてる布があるが、これが一部金具から外れて、走行中に天井から布が垂れてくる。幌を開けるとすごい勢いで風になびいてしまうので気軽に開けられなかった。

もうとにかくすごい車。普通に走ってもすごいしっかりして全く不安がなく、VTEC領域に入れたらめちゃくちゃ俊敏に反応してくれて、あっという間に超加速して180km/hくらいまで出てしまう、しかもその間に動きに恐いところが全くないというのが本当にすごい。どれだけ無茶をしてもドライバーが車の限界を気にかけることなく、走りたいように走らせることができるという信じられない次元にある。単に走る止まる曲がるの機能が優れているだけでなく、ドライバーのシートへの収まりや操作のしやすさも完全に計算しつくされている。どこをとっても100点。

できることなら限界を試してみたいけど、公道ではもういろんな意味で無理でしょう。これ今後も年に何度かは乗りたいっす。MT免許持ってる人ならみんないちどは乗ったほうがいいマジで。人生の貴重な経験になること間違いなし。というかほしい。