S660 Modulo X 試乗記録

いわゆる軽スポーツってやつは初めてですが、多分歴代の中でもケータハム以外では最高の完成度でしょう。まあ今度アルトワークスも試してみるか。

良かったところ

• 見た目かっこいいじゃん。内装もホンダだぜって感じ。
• ボディ剛性すごいある。
• ブレーキがグッとくる感じで良い。
• ハンドリング素晴らしくクイックで、高速でも接地感が失われない。絶妙な不安定さで、MRの良さが全力で引き出されている。
• 色々電子装備付いてるけど邪魔してこない。使っても使わなくてもいいという感じ。
• リアウィンドウが何故か開閉式なんだけどこれ考えた人天才だよ。基本は軽エンジンの軽い音だけどターボを多用するので、信号発進の変速でブローオフの音が背後のエンジンフードからバシバシ入ってきて、町中でも気分が上がる。
• 逆に閉じていると静粛性も高い。
• 運転するぶんにはそんなに狭さを感じない。シートも程よいホールド感。
• 今回使っていないが、シートの横にスピーカーがあるのがどんな感じか気になる。
• フロントボンネットがダンパー式で楽。
• スマートキー楽。
• ドアハンドルが見たこともない謎の形状。

車種固有の問題

• 幌巻き上げ→フロントボンネット収納があまりにもめんどくさい。
• マジで走る機能しかない。荷物が一切乗らない。一応グローブボックスがなくはない。
• フロントガラスの狭さに対してピラーが結構太いので視界が良くない。特にオープンにするとかえってピラーが目立つ。
• 斜め後ろの視界ほぼゼロ。まあ車体が小さいから…
• 純正シフトノブがちょっと小さい。もう少し手にちゃんと収まるサイズがよい。
• 乗り降りの都合でハンドルが真円でなく下が平坦なタイプだが、ちょっと運転しづらい。
• タコメーター見にくい、けど後述するとおりこの車はタコメーターはあまり重要でない。
• ドアが長いので開けるとき気をつけないと隣にぶつけやすい。
• リアウインドウのスイッチ位置が非常に操作しにくい。

個体固有の問題

• 新しい車だし特にない。幌の接合部あたりからちょっとキコキコ音がするけどそんなもんなのかもしれない。

その他

• クラッチペダルのストロークが独特で、ちょっとクリック感がある。

どう考えても660ccじゃないだろ！って感じ。どうやらターボをコンピュータで細かく制御することで、常に排気量の大きなエンジンと同じようなレスになるように調整しているっぽい。そのためタコメーターの動きが結構不自然で、ギアが入った状態で踏んでいっても回転数が上がらず、その代わりにターボ圧が一気に上がる。でも挙動としてはラグがあるわけでもなく、MTに慣れた人ならいつもどおりの感覚でガシガシ乗れる。

高速でも6速3000rpmで120㌔くらいまでは普通に出てしまうので、軽自動車ってなんだっけみたいな気持ちになる。もちろんそれ以上は絶対的な限界があるので出ない。

軽というレギュレーションの中で、最新の電子制御使えばここまで面白いもの作れるぜ！というホンダ魂を感じます。ひとことでいうなら高級な大人のおもちゃ。これをポンと買って休日にブイブイ言わせるようなやんちゃアダルト向けですね。

いわば排気量をごまかしているような車なので、普通車のMTに乗り慣れている人向けという前提で面白さを作りこんでる感じはある。免許取っていきなりこれ乗るとタコメーター見て???ってなると思われ。とはいえ随分楽しいおもちゃだよこれは。